ベジタリアン情報ページ
ベジタリアンとは?
語源、分類
1) 語源
Vegetus
 「ベジタリアン(Vegetarian)」という語は、ギリシャ語「Vegetus」(whole,sound,fresh or lively:完全な、健全な、元気な)からの造語で、「精神的・肉体的に健康で生き生きとして力強い人」を意味します。
 もちろんウィットに富むイギリスで生まれた語とあって「Vegetable(野菜、植物)」にも掛けられていると思います。「イギリスベジタリアン協会」発足式(1847年)で発表されました。

社会への意識
 「Vegetarian」という語はさらに「社会や人生に対してバランス感覚を持ち、より良い社会を目指す人」という意味合いも含んでいます。
 これはピタゴラス、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ダ・ヴィンチといった人たちがベジタリアンライフを送っていたことを念頭に置いてのことと思います。またベジタリアンとは、単に植物しか食べないということではなく、人生観・世界観をより深めてくれるライフスタイルですよということを表したいためと思われます。
2) ベジタリアンの食べているものと分類
想像以上に豊かな食生活
 「ベジタリアン」「菜食者」はサラダしか食べない人? 映画などで見かけるベジタリアンは、「キュウリ野郎」と罵られるように、来る日も来る日も淡泊で味気ないものしか食べていないように見えます。しかしベジタリアン料理は実際には、想像以上のバリエーションがあります。穀物、豆、野菜、海草、果物、食用菌(きのこ、酵母など)、ナッツ/シードなどをバランスよく使った、豊かで食べ飽きない多くのレシピがあります。
いろいろな種類
 「ベジタリアン」は基本的に肉を食べず植物性食品を食べる人を指しますが、いろいろな種類があります。
「ベジタリアン協会」(国際ベジタリアン連合)および「アメリカ栄養学会」におけるベジタリアンの定義では、植物性食品のほかに、乳製品や卵は許容されています。
乳、卵なども摂らない人、また植物でも特定のものは食べない人もいます。 一方、魚や鳥は食べるという人もいます。以下のような分類がなされています。

―食品名による分類

ラクト・オボ・ベジタリアン(Lacto Ovo Vegetarian)
牛乳・乳製品(バター、チーズなど)、卵はOK。
ベジタリアンで最も多数派。
ラクト・ベジタリアン(Lacto Vegetarian)
牛乳・乳製品はOK。
オボ・ベジタリアン(Ovo Vegetarian)
卵はOK。
エッグ・ベジタリアン/エガタリアンともいう。
ペスコ・ベジタリアン(Pesco Vegetarian)
魚介類はOK。
日本の食文化に近い。
ピシュタリアン/フィッシュベジタリアンともいう。
ポゥヨゥ・ベジタリアン(Pollo Vegetarian)
家禽(鶏、七面鳥、あひる等)はOK。
アメリカのヒスパニック系に多い。
ビーガン(Vegan)
動物性食品(乳、卵、蜂蜜なども)は一切食べない。
ベーガン/ヴィーギャンなどとも発音される。
フルータリアン(Fruitarian)
植物でも本体を殺ずに採取できる果や実などのみOK。穀物や調理・加工された食材なども摂らない立場もあり。

―文化圏による分類

オリエンタル・ベジタリアン(Oriental Vegetarian)
植物でも「五葷(ごくん)」と呼ばれる臭いの強いねぎ等は食べない。質素な日本精進料理系から肉の味・食感を模した豪勢な中華料理系まである。乳、卵OKの場合もあり。
アジアン・ベジタリアンとも言う。
※日本、韓国、中国、台湾、タイ、ベトナム、インドなどには、仏教思想などに基づきそれぞれの伝統食に根ざした「精進料理」があります。日本の馴染み深い伝統料理の多くは精進料理の流れも汲み、ベジタリアン料理として頂けます。中国や台湾の精進料理「素食」は肉・魚介類そっくりの「もどき食材」をふんだんに使うことが特徴的で、ほとんどの料理を植物性原料で再現しています。インドも宗教的に菜食が一般に浸透しているため、多くの料理がベジタリアン対応になっています。
インディアン・ベジタリアン(Indian Vegetarian)
ヒンドゥー教式ベジタリアン。卵、肉、魚などは食べません。更に以下のように分けられます。
ピュア・ベジタリアン
植物:全てOK。
牛乳・乳製品:OK。
スーパー・ピュア・ベジタリアン
植物:本体を殺すことになるショウガ・ニンニク・イモ類などの根菜類・キノコは食べない。
牛乳・乳製品:OK。
ウルトラ・スーパー・ピュア・ベジタリアン
植物:上記に加え、果物も食べない。葉や穀類で野生のものだけを食べる。
牛乳・乳製品:食べない。
ウエスタン・ベジタリアン(Western Vegetarian)
欧米のベジタリアン。
※様々な人種や思想を包含する欧米では、ベジタリアンは一般に認知されていて、多くのレストランがベジタリアン対応になっているだけでなく、栄養学に基づいたベジタリアンのための食事ガイドラインも整備され(ベジタリアン・フードガイドピラミッド)、様々な食材やレシピが紹介・考案されています。「Tofu(豆腐)」「Soy Milk(豆乳)」が人気です。
大きく2つに分けられます。
ウエスタン・ベジタリアン
牛乳・乳製品、卵はOK。ラクト-オボ・ベジタリアンに該当。
ストリクト・ウエスタン・ベジタリアン(Strict Western Vegetarian)
牛乳・乳製品、卵も食べない。ビーガンに該当。
 
ベジタリアンが避ける食品中成分
 厳密なベジタリアンは、食品に使われている動物性成分も食べないようにしています。身近な食品に、以下のような成分が含まれていることがあります。

おかず
商品 含まれることのある動物性成分
一部のコンビニおにぎりなどの保存料 しらこ蛋白抽出物 (サケやカツオの精巣(白子)から抽出)
1カ月以上寝かせるチーズ(モッツァレーラ、エメンタール、パルミジアーノ・レッジアーノ、カマンベール、ブリー、クワルク、ゴーダその他)。 レンネット酵素(哺乳中の子牛の胃を干し刻んで抽出した凝乳酵素)。
※ただし、大量生産の安価なチーズには、微生物や菌類由来のレンネットが使われる。
練物(かまぼこ、でんぷ、つくね、さつま揚げなど) 魚肉
一部のフライ麺 ラード(豚の脂肪)
一部の鉄板焼、炒め物 ヘット(牛の脂肪)
一部のだし、つゆ かつお、肉エキス
有精卵 雛に成長していく胚
一部の赤いそうめん コチニール色素(中南米のサボテンに寄生するコチニールカイガラムシ(エンジムシ)を沸騰水に浸けて抽出した赤紫の色素。毒性があると指摘されている)

おやつ
商品 含まれることのある動物性成分
マシュマロ、一部のヨーグルト、プリン、アイス、あめ、ガム、ムースなど ゼラチン(動物の骨・皮・腱が原料)
一部の米菓、スナック類 かつおだし、肉エキス、骨粉・殻粉カルシウム
一部のクッキー、ビスケット、パン ショートニング(ショートニングには植物由来のもの、動物由来のものがあり、メーカーによって異なります。)
油脂(魚油+植物油混合の場合もある)
一部の揚げパン(クロワッサンなど)、揚げ菓子、フライドポテト ラード(豚の脂)
一部のキャンディ、ガム、ゼリーなど ラック色素(ラックカイガラムシ雌虫の樹脂状の分泌物を水で抽出して精製した赤色の色素)
コチニール色素(中南米のサボテンに寄生するコチニールカイガラムシ(エンジムシ)を沸騰水に浸けて抽出した赤紫の色素。毒性があると指摘されている)

≪参考webページ・書籍≫