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1) 食品の3つの機能
食品には3つの機能があります。 - 第1次機能=栄養機能
- 第2次機能=味覚機能
- 第3次機能=体調調節機能
このうち第1次機能の「栄養」機能が最も大切で、生体の維持に欠かせません。
栄養素とはすなわち五大栄養素といわれる「たん白質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル」です。中でも三大栄養素といわれる「たん白質、炭水化物、脂質」は、カロリーを含むため絶対不可欠です。
ここでは、ベジタリアン料理の「栄養」機能について考えます。
2) ベジタリアン料理は複数の食材でバランスよく
一つの植物には、必須栄養素の全ては含まれません。そのため複数の食材をバランスよく使って献立を立てることが大切です。
ベジタリアン料理における大きな留意点は・・
- いろいろな種類の野菜、特に色の濃い野菜を摂る
- 穀物をちゃんと摂る
- 豆類、ナッツ類を多く摂る
- 鉄分の多い野菜をよく摂る
- ビタミンや水分の多い果物をよく摂る
- ビタミンB12の摂取を心掛ける
- 塩や油脂を使い過ぎない
3) ベジタリアン料理の栄養上のメリット
■良質なたん白質
- 大豆は単独で完璧なたん白質供給源です。
大豆は優良なたんぱく源であるだけでなく、ノンコレステロールで、悪玉コレステロール値を下げたり、心臓病や骨粗しょう症を予防したり、更年期障害を緩和したりといった機能も併せ持ちます。
- その他の豆類も、米・小麦など穀物と組み合わせれば完璧。
- 乳や卵などを摂るベジタリアンは全く問題ありません。
■ヘルシーな植物性油脂
高脂肪で、「飽和脂肪酸」の多い食事はガンや生活習慣病を引き起こします。「飽和脂肪酸」は常温で固体の脂です。
植物性油脂のほとんどは、常温で液体の油「不飽和脂肪酸」です。不飽和脂肪酸には「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」の二種類があります。
「一価不飽和脂肪酸」はオリーブ油に多い油(オレイン酸)で、人体の油の成分に近いヘルシーな油で、積極的に摂取すべきです。
「多価不飽和脂肪酸」には更に「n-6系」と「n-3系」の二つがあります。「n-6系」は紅花油などに多い油(リノール酸)で、必須栄養素です。ただし過剰な摂取は良くありません。「n-3系」も必須脂肪酸で、しそ油、なたね油に多い油(α-リノレン酸)です。これはDHAやEPAの素となる大切な油で、積極的に摂取すべきです。
とはいえ飽和脂肪酸も不飽和脂肪酸もカロリーは同じ(9cal/g)です。植物は総脂肪量が少ないのですが、調理に油を使いすぎると当然肥満の原因になります。
■コレステロールがゼロ
コレステロールは、多種のホルモン、ビタミンDなどの原料であり、脳の神経伝達活動にもなくてはならないものです。しかし人を含む動物は、食物としてコレステロールを摂取しなくても、生命維持に必要十分量のコレステロールを体内で合成することができます。コレステロール値が高いと、若い人でも動脈の内壁が厚くなり、血流が悪くなっていきます。
人間は摂取したコレステロール全てを吸収してしまうのではなく、一定量しか吸収しないようになっています。しかし日本人の1割ほどは、このバリア機能が弱く、コレステロールを摂取すると無制限に吸収してしまうということです。
※肝機能の低下などで総コレステロール値が低すぎる場合は、脳出血やうつ病になるなど悪影響があります。医師に相談の上、必要に応じてコレステロールの摂取が必要になります。
4) ベジタリアン料理で不足しがちと言われる栄養素
栄養学的に、菜食者に不足しがちと言われる「必須栄養素」について以下に記します。
(ただし、国民・個人の体質や食文化の差異、また学説の変化や政治的な背景など様々な要素もあるため、必ずしも特定個人にとって当てはまるものとは言えませんのでご了承ください)
■DHA、EPA
- 要注意。えごま油(しそ油)や亜麻仁油を一日大さじ2杯強摂りましょう。必要ならDHAサプリメントを摂って下さい。
- リノール酸の多い植物油(紅花(サフラワー)油など)を控えましょう。
- 魚を食べるペスコ(魚)-ベジタリアンは問題ありません。
■ビタミンB12
- 乳、卵なども摂らない純菜食者は、海苔あるいは酵母(ビール酵母など)から摂取できます。必要ならビタミンB12サプリメントを利用してください。
- 乳や卵などを摂るベジタリアンは全く問題ありません。
■亜鉛
- 要注意。たっぷり摂る工夫をしましょう。
- ココア、アーモンド、わかめ、ごまがGOOD。
- 乳卵OKの場合、チーズ、卵黄がGOOD。
■鉄分
- 要注意。たっぷり摂る工夫をしましょう。
- 小松菜の油炒め、ごまあえなどがGOOD。
- ほうれん草はゆでてアクを除いて。
- 鉄分はビタミンCと一緒に摂りましょう。
- 果物ではプルーン、レーズンがGOOD。
- 鉄器を使いましょう。
- 食事の前後は緑茶、紅茶、烏龍茶、コーヒーを控えます。
■カルシウム
- 要注意(日本人全般)。たっぷり摂る工夫をしましょう。
- 海草、豆腐はカルシウム豊富。夕食事に多めに食べましょう。
- ベジタリアンはむしろ骨粗しょう症になりにくい。
■ビタミンD
- 「日光浴」と「食物からの摂取」の両方が必要です。
- 毎日10分間は日光浴しましょう。
- きくらげ、天日干しの干ししいたけがGOOD。
- 乳や卵などを摂るベジタリアンは全く問題ありません。
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