ベジタリアン情報ページ
ベジタリアンとは?
体調調節機能
1) 機能性成分
食品の第3次機能は「体調調節」機能で、様々なダメージから身体を守ります。体調リズム調節、生体防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの働きをします。
 (第1次機能の「栄養」は、生体に必要不可欠な原材料ですが、「体調調節」は、ないと不健康にはなりますが、死に至るということはありません)
 植物性食品には、この「機能性成分」が特に豊富に含まれます。
2) ベジタリアンは病気が少ない
ベジタリアンへの見方の変化
 「ベジタリアンは老人ではない、老人に見えるだけだ」というジョークがヒッピー文化のころのアメリカにありました。このように、肉食が推奨されていた当時、ベジタリアンは不健康というイメージが定着していました。その後医学的な検証がなされ、ベジタリアンに生活習慣病が少ないことが一般に知られるようになりました。そして1995年にアメリカ政府は「ダイエタリー・ガイドライン」(Dietary Guidelines for Americans)でベジタリアンフードを是認しました。今では「健康の維持・増進のため」というのがベジタリアンになる主要な目的になっています。

羅病率が有意に低い
 アメリカはカリフォルニア州のロマリンダ町は、宗教的な理由でほぼ全住民がベジタリアン(乳卵菜食)ですが、その3万5千人を対象にした7年に渡る調査によると、栄養失調者がいないばかりか、肉を多く食べる人より生活習慣病に罹りにくいということです(ガン全般による死亡率は非菜食者の53%、心臓病では8分の1)。
循環器系疾病、糖尿病、虚血性心疾患の羅患リスクも著しく低かったという報告もあります。また肉を多く食べる人に比べ、ベジタリアンの方が骨密度が高いという報告もあります。
3) 植物性食品には豊富な有用成分
植物性食品は飽和脂肪酸が少なく、ファイトケミカルや食物繊維といった健康維持に役立つ成分が豊富に含まれています。

ファイトケミカルが豊富
植物自身を守る色素成分
植物は動き回ることが出来ません。常に同じ位置で太陽光線を浴び続けたり、虫や鳥などの脅威にさらされています。そこで植物は「ファイトケミカル」という植物独自の代謝産物によってその生体を守っています。ファイト(phyto)は植物を意味します。植物には色とりどりの色素がありますが、ファイトケミカルはこれらの色素を構成します。その種類は数千種に及びます。β-カロテンやカテキン、ポリフェノール、フラボノイドなどが有名です。
抗酸化作用、抗ガン作用、心臓病予防
うれしいことに、ファイトケミカルは人間の身体に入っても同じ働きをします。ファイトケミカルはビタミンやミネラルとは異なる、潜在的な生物活性を持った物質で、主に抗酸化作用を持ち、身体の酸化を防ぐ役割をします。酸化は細胞の老化や様々な疾患の原因となります。動脈硬化なども、酸化されたLDLコレステロールが原因です。ファイトケミカルはさらに抗ガン作用・抗菌・坑ウイルス効果も持ちます。
ニンジンなどの野菜に含まれるカロチノイド(赤や黄色の色素)の抗ガン作用はよく知られています。大豆に含まれるイソフラボンやキャベツ、ブロッコリーなどに含まれるインドールなどもガンを抑えます。サポニン、ポリフェノールなどは心臓病の予防効果をもちます。

高食物繊維
毒素を排泄する
食物繊維とは、人の消化酵素では消化されない植物細胞壁成分(セルロース)です。
食物繊維は便通を良くします。便通が良くなると便の腸内滞留時間が短くなり、悪玉菌や発ガン物質が速やかに排泄されるため、直腸ガンの予防に役立ちます。食物繊維の摂取量が高くなるほど、大腸がんの相対的リスクも減少することが分かっています(15,757人を対象にした実験による)。
また体内の余分な胆汁酸や、余分なコレステロール・脂肪を吸収・排泄し、虚血性心疾患やガン、糖尿病を防ぎます。
肉・魚には食物繊維が含まれません(ただしカニやエビの殻に含まれる多糖類キチン、キトサンは食物繊維です)。食事が欧米化すると、脂肪の摂取量が増え、炭水化物と食物繊維の摂取量は減りがちになります。
 
≪参考webページ・書籍≫
  • 「ベジタリアンの健康学 ダイエットからエコロジーまで」蒲原聖可、丸善ライブラリー
  • 「『高野菜食』で『最高の健康』を手に入れる」蒲原聖可、別冊宝島/宝島社