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時期に合わせて適切な栄養を

赤ちゃんができたと分かったらどんなことに気をつけなければいけないのでしょうか?
まず、妊娠中に赤ちゃんの内臓が正常に発達するためには、適切な量のたん白質、炭水化物、脂肪が必要なので、ダイエットは禁物です。絶対にしないでください。量より質のよいバランスの取れた食事をとるように心がけましょう。
妊婦はたいてい1日におよそ350kcal余分に必要です。(授乳期には約500kcal余分に必要)
◇ 妊娠初期の栄養
妊娠4ヶ月頃になると悪阻が終わり、胎盤が形成され血液の需要が急増するので、
鉄分・ビタミンの豊富な野菜、海藻類などを積極的に摂取しましょう。
◇ 妊娠中期の栄養
妊娠5ヶ月を過ぎると胎児の体の骨格が出来上がってくるのでカルシウムやたん白質が必要なので、豆腐や牛乳(低脂肪)などを摂取しましょう。しかし、この時期は食欲が急に増し、カロリーを摂りすぎがちです。特に糖分の多い果物や間食類には気を
つけてください。体重をまめに量ることをおすすめします。
◇ 妊娠後半の栄養
7ヶ月以降になると胎児の成長が急速に進んできます。バランスの取れた食事に心がけましょう。また後半は色々な合併症が出やすいころです。カロリーの摂りすぎ、塩分の摂りすぎには注意しましょう。
必要な栄養素
《たん白質》
妊婦には1日およそ65gのたん白質が必要といわれます。大豆、豆腐、卵、チーズには、たん白質が豊富に含まれます。ただし、低温殺菌されていない柔らかいチーズは避けてください。
アミノ酸が欠乏すると、筋肉たん白の崩壊や浮腫を呈するクワシオルコールや、血中のたん白の低下により、血液中の水分が血管の外へ染み出していき浮腫になったり、免疫機能の低下、筋肉の衰え、知覚障害、精神異常などが現れてきます。
《鉄分》
1日に20mgの鉄分が必要です。緑葉野菜、乾燥フルーツ、卵などは鉄分の豊富な食べ物です。ほうれん草などの青菜やひじきなどの海藻類からも摂れます。鉄分の吸収を良くするために、良質のたん白質やビタミンCも一緒に摂るようにしましょう。
食事の前後の緑茶は止めてください。タンニンが鉄分の吸収を邪魔します。
授乳期間中は、30〜50mg多く摂り、授乳により失われる分を補充しましょう。
《カルシウム》
妊娠中は赤ちゃんの骨や歯の形成を助けるため、カルシウムが必要です。1日900mgとるようにしましょう。カルシウムは牛乳、緑葉野菜、豆腐、納豆、ひじき、ヨーグルト、チーズなどから摂取できます。
緑黄色野菜は、ビタミンのみならず、鉄分、カルシウムも含まれます。また、ひじきやわかめなどにも、ミネラルが豊富に含まれます。
不足しがちな栄養素
ビタミンD、ビタミンB12、葉酸、亜鉛、DHA
人の成長にとってバランスのとれた食生活は不可欠です。
《ビタミンB12》
アメリカの標準によると、妊娠中の母親は毎日2.2μg、哺乳中の母親は2.6μgを必要とします。(参考までに、成人男性の一日のビタミンB12の推奨摂取量は2〜5μg。)
菜食の母親は特に不足しがちですので、のりや酵母(イースト)、卵や牛乳・チーズなどの乳製品から意識して摂取するようにしましょう。毎日一個の卵と2〜3杯の牛乳があれば、十分のビタミンB12が補充できます。
1種類の食品で摂取する場合、卵だと4〜5個(黄身100グラム中にはビタミンB12が2.4μg含まれています。)のりだと、全版1〜3枚。牛乳だと、1リットル必要です。
B12は、DNAの合成、造血の過程と神経発育において一番重要な役割を果たし、充分にあると落ち着きが出て、記憶力・集中力を高める効果があります。
また、悪性貧血を予防し、神経の働きを正常に保ちます。
ほかに神経伝導素の合成にも必要です。また、葉酸と協力して赤血球の合成を助けています。
逆に欠乏すると
巨紅血球型貧血、成長が遅い、神経の発育不良などの病気にかかります。
神経過敏になり、ふさぎ込んだりします。
貧血や身体がだるくなり、記憶力・集中力が低下します。
その他 舌の痛みを伴う炎症、味覚の低下、目の神経系の機能障害、食欲不振や消化不良・下痢、手足のしびれ・痛み、運動失調など。
成人菜食者の血の中は、ビタミンB12の濃度が低くても、生理機能に影響はありません。但し、妊娠と哺乳期間中、母親は自分と赤ちゃんに必要な分を摂らなければ、赤ちゃんの神経系統の発育に影響が出ます。
6ヶ月以下の赤ちゃんは、毎日ビタミンB12を0.3μg必要とします。6〜12ヶ月目になったら、0.5μgが必要です。母乳の量が足りない場合は、ほかにビタミンB12のミルク或いは赤ちゃん用の食品による補充さえすれば、赤ちゃんは健康に成長していきます。もし、ビタミンB12不足の症状が出たら、すぐに補充すれば赤ちゃんは正常に回復します。
《DHA》
DHAは魚の目などに含まれ、植物には含まれていません。
亜麻仁油、しそ油などから摂取できますが、これらのものは直接DHAとして人体で働くわけではなく、一般植物(野菜・大豆)から摂取されたαリノレン酸が体内で肝臓に運ばれDHAに変わります。ただ、人が消費するDHAの量がαリノレン酸から作られるDHAの量より多いため、必要な量を常に補給するには間に合いません。
他からの補給が必要といえます。
DHAは毎日とりつづけることが大切であり、一日の摂取量は、500〜1000mgが理想的です。
DHAはヒトの脳や網膜、中枢神経組織の発達に関係するといわれます。
DHAをたくさん摂ることによって、脳細胞が活発化し記憶力、判断力、集中力が高まります。最近では、老人性痴呆症への有効性や、妊娠中にDHAを多く摂ることで胎児の脳の発達に効果を発揮することが報告されています。
また、抗血栓作用、血中脂質低下作用、血圧低下作用、視力回復、抗炎・抗アレルギー、抗ガン作用、肝機能改善、脱毛抑制作用などの効果もあります。
ベジタリアンがDHAを摂るには
◇シソ油・エゴマ油(α−リノレン酸系)
シソ科のエゴマ種子から抽出する油。
ごく最近まで工業用乾性油としての利用が主でしたが、α-リノレン酸の含有量が多いためシソ油同様に食用油として商品化されています。このリノレン酸は、体内で、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)に変わります。
シソ油、エゴマ油はまだ一般的ではないらしく、健康食品店、デパートの健康食品売り場や、薬局(スギヤマ薬品、創建社)などで売られていますが、一般のスーパーでは見かけません。
◇DHAサプリメント
動物性の魚油由来のものが多いのですが、海洋微生物由来の製品もあります。
◇DHAを多く含む卵(DHA強化卵)
魚粉や魚油を添加した飼料で育てた鶏の、DHA豊富な卵。
様々なメーカーの商品があります。
《ビタミンD》
ビタミンDは日光浴によっても私たちのからだで作り出すことができますので日光に当たってからだを動かしてみることも大切です。ビタミンDの供給が不足すればくる病になります。 一日、日光に15分当たればビタミンDは充分増えます。曇りの日でも効果があります。
ビタミンDを多く含む食べ物・・・干し椎茸
干し椎茸を使う前に2〜3時間、日に当てるとビタミンDがグンと増えます。
母乳に含まれるビタミンDは、1リットルあたり20〜50IUとされています。くる病の予防の為にも、乳幼児の日光浴は大事な事です。
《葉酸》
新しい血液が造られる時にこの葉酸が不足すると、造血細胞である骨髄が犯され、まともな赤血球が造られずに悪性貧血になります。
多く含む食品は豆類、緑黄色野菜。
効能・効果として、
貧血を防ぐ、
皮膚を健康にする、
病気に対する抵抗力をつける、
胎児や乳幼児の発育を助ける、
母乳の出を良くする、など。
女性の場合、妊娠中や授乳中は、特に葉酸は必要になります。葉酸はたん白質や核酸の合成に働いて発育を促します。妊娠中、授乳中に不足すると、胎児では脳神経に障害が出たり、赤ちゃんの発育に影響を及ぼしてしまいます。
葉酸は身体の中で「ビタミンC」によって活性型に変わります。その為、ビタミンCの大量摂取は、葉酸の排泄量を増やす事に繋がりますので、ビタミンCを1日2g以上摂取している人の場合は、葉酸の摂取量も増やさないと欠乏症の恐れが出てきますので注意して下さい。
《亜鉛》
酵素が活性化するのに不可欠なミネラルです。なかでもたん白質の合成と大きな関係があります。穀物や卵黄に多く含まれます。
亜鉛はもともと吸収率が悪いミネラルですが、3mg以上効率よく吸収出来れば問題はありません。クエン酸やビタミンCと一緒に摂るようにしましょう。
1日のおおよその必要量 30mg。
避けるべき食品
コーヒー、濃いお茶。
脂肪を多く含むもの。
カロリーがあるのみで栄養価値のないもの(あめ菓子・チョコレート・生菓子・コーラ・サイダー等 )。
刺激のある調味料(トウガラシ・コショウ・カレー等 )。
タバコ、酒
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